「シンセミア」の意味【大麻用語】極上品はこうして作られる
そしてその中でも「シンセミア」は大麻の品質や製造法を語る上で頻繁に用いられていることをご存じでしょうか。
本記事ではシンセミアの意味についてを詳しく解説していきます。
日本においては当然違法薬物に指定されているため、あくまでも海外文化の一環の読み物として参考にして下さい。
目次
シンセミアには2つの意味がある
シンセミアという言葉にはスペイン語で「sin(=無い)」と「semilla(=種)」で、「種なし」という意味があり、こちらは特に大麻と関係なく利用されています。
一方、大麻用語としては「受粉していない雌の大麻草」を指しており、通常の2倍、栽培方法や工程によっては10倍程度にもなる強い効用があるとされています。
ただし、これは「ホワイトウィドウ」や「ガールスカウトクッキー」といった特定のハイブランド品種ではなく、あくまでも「そういった製造過程の大麻草」というのが正しい意味といえるでしょう。
しかし、実際のところ人間の脳に作用して精神作用を引き起こすTHC(テトラヒドロカンナビノール)が高濃度であり、風味も良質とされていることから、大麻業界においては大きな製品の括りを指す意味合いも持ち合わせています。
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大麻業界におけるシンセミアの意味
ここからは、大麻業界におけるシンセミアの意味を見ていきましょう。
現在は愛好家や栽培者(通称:グロアー)の間で様々なシーンにおいて使用されており、独特な認識の上で成り立っている用語となっています。
そのため、1つの意味に固定されているわけではなく、製造方法と製品の両方を含んでいるものとして捉えた方が、より理解を深められるでしょう。
スペイン語のsinsemillaとは
シンセミアの由来はスペイン語の「sinsemilla」に端を発しており、sin=ない semilla=種、つまり「種がない」という意味で、世界的に認知され始めたのは1970年代頃とされています。
当然それまでは受粉した大麻草を使用するのが主流であったことから、新たな手法として注目されただけでなく、より効用が強く高品質というポイントが大きな評判に繋がり、多くのグロアーによって用いられるまでに時間はかかりませんでした。
一方、大麻草が生息しているエリアや栽培方法を考案した人物名と認識している方も散見されていますが、それは誤った解釈といえるでしょう。
技術の向上と共にシンセミアは容易になった
世界に知れ渡ってから約50年が経過した現在、温室環境の整備や水耕栽培技術の向上、遺伝子異常を故意的に利用した雌の種の量産はメジャーな手法として確立されており、海外の市場においてシンセミアはそう珍しいものではなくなっています。
そのため、裏を返せばそういった設備や資本力、知識を持たないグロアーは粗悪品しか生産できず、必然的に淘汰される厳しい世界ともいえるでしょう。
シンセミアの栽培方法とは
シンセミアで最も注意するべきは雌株を受粉させないことであるため、風やハチ、蚊によって花粉が運ばれてしまう屋外は栽培に適していないとされています。
したがって、基本的には最大限外気をシャットダウンした屋内が理想とされており、もちろん湿度や温度、光量等も管理しなければならず、その後のトリミングや乾燥、硬化といった手順に失敗すれば全てが台無しになってしまうでしょう。
このように、大麻は緻密な計算と繊細な手順によって製造される「作品」のような側面があり、完成度の高いものは嗜好品のみならず医療業界においても重宝される存在に昇華するのです。
なぜシンセミアはTHC濃度が高いのか
ここで気になるのは「なぜシンセミアはTHCの濃度が高まるのか」というポイントですが、これには植物としての特性が大きく関係しています。
通常の流れでは雄株の花粉を雌株が受け取り、種子を作るために大量の栄養を消費してしまうため、十分なTHCを生成する余力がなくなってしまうのです。
一方、シンセミアはその過程をあえて阻害することで、より多く濃密な樹脂を生みだしており、受粉した大麻草の2倍以上、株の種類によっては10倍程度のTHCを含有するとされています。
たとえば、北海道等に生息している人の手が加えられていない野生大麻は0.2~2%程度のTHCしか含有していないところ、シンセミアの品種は10~30%以上であることから、その差は歴然といえるでしょう。
実際のところ現在はその水準が当たり前といっても過言ではなく、野生大麻は粗悪品のような位置付けとなっています。
天然のシンセミアも稀に存在する
ここまで解説した通り、シンセミアは非常にセンシティブな手法を持って作りだされる大麻の極上品となります。
ただし、肝心のポイントは「受粉しないこと」であるため、屋外に生息する野生大麻が奇跡的な確率で花粉にさらされなければ、天然のシンセミアが生まれる可能性もゼロではないでしょう。
実際のところ、海外はもちろん北海道でも稀に見つかることがあるようです。
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シンセミアの注意点とは
ここからは、シンセミアの知識を身につけた上で注意するべきポイントを確認していきましょう。
実際のところ現在流通している製品のスタンダードであることから、大麻全体に該当する問題として認識して下さい。
THC含有量が多い
シンセミアのTHCは大変高濃度であるため、ジョイントで吸引した際に強い精神作用を引き起こす可能性が高くなっています。
したがって、それまで経験のなかった方は効きすぎてバッドトリップに陥るケースが多く、疑心暗鬼、トラウマのフラッシュバック等に苦しむことになるでしょう。
シンセミアは品種名ではない
ここまで解説した通り、シンセミアは受精していない雌株を指していることから、固有の品種名というわけではありません。
そのため、現存する「ホワイトウィドウ」や「ガールスカウトクッキー」といった最高峰と言われる品種もシンセミアに分類されているポイントに注意しましょう。
一方、日本においては違法薬物に指定されているため、そもそも触れる機会自体ないのが実際のところです。
もしも購入を促されても絶対に違法なものに手を出さないことをおすすめします。
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シンセミアは意味を知ると大麻の理解が深まる
シンセミアは受精していない大麻の雌株を意味しており、繊細な環境と緻密な計算に基づいて作りだされる極上品種には欠かせない要素といえるでしょう。
また、グロアーにとっては花粉に触れさせないよう大切に育て上げた娘とも形容されることがあり、そういった背景を知ればより大麻業界の奥深さを知ることができます。
日本では当然入手できませんが、海外で認知されている文化の1つとして、是非参考にして下さい。
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