大麻は病気に効くの?悪のイメージとは裏腹な効果とは?
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2021年10月21日

大麻は病気に効くの?悪のイメージとは裏腹な効果とは?

医療大麻なんて言うけど、本当にあの大麻に病気を治すパワーなんてあるの?

特に日本では多くの人がそんな風に考えるのではないでしょうか。

こちらのページでは、大麻が本当に病気に効果を発揮するものなのか。どういった作用があるのか、といったことをわかりやすくご紹介します。

海外では、大麻を病気に役立てたいという強い思いを持ち、合法化されている地域に移住する人もいるのです。日本での大麻禁止の理由なども含めて、大麻についての良い面も悪い面も、もっと知ってみませんか。

大麻は病気に効くの?

大麻の病気を治したり予防したりする効果

大麻は悪のイメージが非常に強いですよね。そんな大麻が医療で使われるなんて信じ難い気もしますが、実際に古くから医療分野でも使用されていたのです。しかも万能薬として。

大麻が使われる病気

医療大麻が解禁されている国や地域で、実際に治療に使われるのは、例えば

  • がん
  • 神経痛
  • てんかん
  • 多発性硬化症
  • PTSD
  • 偏頭痛
  • 脊髄損傷
  • クローン病
  • うつ病

など、他にも様々な病気があります。

■大麻の効能って?医療用としての効果と人体の意外なメカニズム

そうは言っても、大麻はこれまで世界レベルで「最も危険で医療用途がない物質」とされていたために、医療大麻としての実証や研究もまだまだデータが十分ではないと言えるのが現実。2020年の国連麻薬委員会にて、「医学的な有用性は認められるが依存性が強く取り扱いに注意が必要な薬物」に分類が変更されたばかりなのです。

医学的な有用性が認められたのはわずか数年前。実際、医療大麻が解禁になった国でも、全ての医師が大麻処方に対して積極的というわけでもなく、大麻製剤が盛んに処方されているということでもないようです。

それでも、これまでの研究で大麻には医学的な効果があるとわかっているのも事実。

大麻はハイになる成分を含むこともあり、非常に印象やイメージも悪いですが、それとは裏腹に、人々の健康を維持するパワーも備えているのです。

自然が生み出した薬草「大麻」にまつわる厳しい歴史

自然が生み出した薬草「大麻」にまつわる厳しい歴史

大麻は古くから病気の治療に薬草として使用されていました。

ですが、アメリカで意外な事情をきっかけに大麻が禁止となり、そこから大麻を栽培したり、研究したりといったことが厳しく制限されるようになってしまいました。

当時、大麻を禁止する根拠が無いとした意見もあり、検証なども行われたにも関わらず全て無視され、そこから何十年という間、大麻は悪い薬物として認知されるようになったのです。

大麻が禁止されるようになってからは、密輸や密売といった手段で入手する人々が増加し、どんどんと印象を悪くしていったのです。

大麻禁止となったきっかけが正当とは思えないようなものだけに、大麻についての研究がこれまでなされなかったのは、なんとももったいない話です。

大麻の意外な歴史について興味のある方はこちらをご覧下さい。

■大麻禁止の本当の理由|違法薬物となった歴史的経緯に隠された真実

大麻が「ダメ。ゼッタイ。」の根拠って何?

日本で大麻が「ダメ。ゼッタイ。」とされている根拠

このように世界では医療大麻についての研究が行われているにも関わらず、日本では現在も大麻をただ頑なに「ダメ。ゼッタイ。」とし、医療大麻を認めない、その根拠はどこにあるのでしょうか。

もちろん、医療大麻や嗜好大麻を解禁する国はありますが、大麻が国際条約で危険薬物に指定されているというのは現在も変わりなく、取り扱いに十分な注意が必要な植物であることも事実です。

ですが日本の大麻取締法もまた、その動機が「危険薬物を取り締まる」という目的ではなかっただけに、どうも根拠に疑問を感じる部分があるわけです。

日本で大麻が禁止された理由等について詳しくはこちらで解説しています。

■大麻禁止の本当の理由|違法薬物となった歴史的経緯に隠された真実

現代の日本では、実際に大麻取締法で逮捕される人がいます。ですがその法律が制定された第二次世界大戦終戦直後の日本では、大麻は主に布や縄など生活必需品の材料として使われていて、海外のように吸引などを目的とするような文化もなかったことを考えると、今、見直すべき部分もあるのではないでしょうか。

現在日本では、大麻取締法に使用罪を追加する方向性を打ち出していますが、大麻の悪い面だけに目を向けた政策が本当に正しいのか、疑問が残るところです。

大麻の危険性

大麻の危険性

大麻が病気に効果があるというと「じゃ、危険性もないのね」と捉える方もいるかもしれませんが、先にもお伝えしたように、国際条約でも危険薬物と指定されています。

ではなぜ大麻が危険なのか、それは精神作用があることが要因となっています。

大麻に含まれるカンナビノイドという活性化合物は100種以上含まれているのですが、その中でも含有率の高いのがTHCやCBDといった成分になります。CBDは今や日本でもよく知られた存在ですよね。

そして問題になるのがTHC(テトラヒドロカンナビノール)という成分。THCというのは、精神作用があり陶酔感をもたらし、ハイになる成分です。

大麻に多く含まれるTHCによる悪影響

大麻の代表的な成分とも言えるTHC、これは、

  • 多幸感
  • 陶酔感
  • めまい
  • 眠気
  • 時間の感覚をおかしくする
  • 空腹感

などをもたらし、過剰摂取すると

  • 不安感
  • パニック
  • うつ病
  • 幻覚幻聴

などといった症状が出ることもあります。

また、10代など若いうちから常習的に摂取をすると、脳の発達にも大きな悪影響を及ぼすと言われています。THCは脳神経にも強く作用するため、脳が発達段階にある状態で大麻を摂取し続けるリスクは非常に高いのです。

脳へのダメージだけでなく、成人が使用するよりも依存しやすくなり、精神的な問題を抱えることになる可能性も高くなります。

こうしたところが、危険薬物と言われる所以となっているのです。

それでも、アルコールやたばこより安全とも言われているのですが。

大麻のTHCにも薬効はある

大麻に含まれるTHCには大きなリスクがありますが、ハイになる以外にも

  • ストレス軽減
  • うつ症状の軽減
  • 痛みの緩和
  • 神経保護作用
  • 抗がん
  • 吐き気を抑える

など、様々なプラスの効果もあることがわかっています。

特に大麻に含まれる100種類以上のカンナビノイドなど活性化合物との組み合わせによる作用(アントラージュ効果)でTHCのハイになる効果が抑制されることもわかっています。

アントラージュ効果って?期待するならこのCBDがおすすめ!

医療用途としては、適切な用量を処方することで、デメリットを抑えつつ、メリットを最大限活かせるように、研究が進められているところなのです。

大麻は、医薬品よりも副作用が少ない天然の成分として注目されています。日本でもこうしたメカニズムを解明し、大麻について理解を深め、活用できる日がくるのでしょうか。

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