THCリキッドは合法?違法?効き目や死亡事例、相場は?
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2024年2月5日

THCリキッドは合法?違法?効き目や死亡事例、相場は?

THCリキッドをご存じでしょうか。大麻に含まれている精神作用のある「THC」という成分をリキッドにし、ベイプデバイスなどで吸引できるようにしたもののことです。

今回の記事では、THCリキッドについて、違法性や効果、使用法、また死亡事故例などについて紹介します。

THCリキッドとは?

THCリキッドとは何かご存じでしょうか。THC(テトラヒドロカンナビノール)とは大麻の主要な成分のひとつです。

THCには、高揚感や幻覚作用、不安や緊張などを感じる精神作用があり、大麻にはTHCが10~15%パーセント程度含まれていることが多いです。THCリキッドは、そのTHCを抽出し液体化したもので、ヴェポライザーを使い電子タバコのように吸うことができます。大麻成分には精神作用があることが知られていますが、同じような作用を目的としてTHCリキッドを摂取する方が世界中で増えています。

その反面、短時間で大麻成分を摂取できるため作用が強くなり、吐き気や意識障害を引き起こす危険性もあります。

THCリキッドは合法か?違法か?

THCリキッドは、日本では所持しているだけで規制の対象となり大麻取締法違反になります。

THCリキッドが違法な理由は、大麻の主要な成分として法律で規制されているからです。世界ではTHCを規制している国は多いのですが、タイやアメリカの一部の州では合法化されている地域もあります。

▽CBDとTHC|大麻成分の合法違法を分けるのはココ

合法化の理由は、政府が管理することで組織犯罪や犯罪組織の利益創出を防ぐ、利益の高い大麻栽培で政府が経済効果を得るなどが上げられますが、大麻をきっかけに覚せい剤など禁止薬物に手を出すケースも多いようです。

また、オランダでは、あえて大麻利用のハードルを低くすることにより、他のハードドラッグへ手を出さないようにしている「ハーム・リダクション」という政策を行なっています。

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「ハーム・リダクション」。大麻先進国オランダの薬物依存への考え方とは

THCとCBDの違い

THCは大麻成分として規制の対象であると紹介しましたが、同様に大麻成分であるCBDとの違いについて紹介します。

CBD(カンナビジオール)は大麻からとれるカンナビノイドという大麻の茎や種子から抽出される主要な成分の一つです。CBDはTHCとは違い、精神作用や中毒性がないことで知られており、医療や健康・美容業界から世界的に注目を集める成分です。日本においても様々な期待を込められた成分として、CBDリキッドやオイル、サプリメントなどの商品が販売されています。

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CBDとは?【いまさら聞けない】人気の理由やCBD製品のこと

THCリキッドの効き目とデメリット

THCリキッドの効き目とデメリットについて紹介します。

THCには高揚感や幻覚などの強い精神作用、使用を続けていると無気力になりやすい、などの依存性も報告されています。

それらについて詳しく紹介していきます。

強い精神作用

THCの強い精神作用について紹介します。

THCの受容体は脳内の海馬、基底核、小脳などに分布しています。THCリキッドが煙として肺から体内に吸収されると、多幸感といえるような精神作用が数分以内に現れることが多く、その薬理効果はおよそ30分程度でピークに達します。

また、食欲を促進したり、吐き気が抑制されたりなどの作用も確認されており、昔は食欲増進のために摂取したケースもあるようです。

ただ、THCリキッドを乱用して、体調不良や記憶障害、学習能力に支障をきたしたケースもあり注意が必要です。

無気力になる

THCリキッドの精神作用について紹介しましたが、デメリットとして無気力になる作用もあります。

THCは吸収されると多幸感や陶酔感が得られ、その際はいわゆる「ハイ」になっている状態とされます。一方で、常習的に利用をしてしまうと、それが当たり前となって無気力になり活動性が低下し、何事に対しても無関心になってしまう恐れもあります。

そして、多幸感を得るためにまた、THCリキッドを吸ってしまうという悪循環に陥ってしまいます。特に、常用者になってしまうと、無気力となり、社会適応性が低下して、無動機症候群という精神障害が出る可能性があります。

依存性が強い

さらに、THCリキッドのデメリットとして依存性が強いことが上げられます。

ただ、THCや大麻の依存は、精神依存が主とみなされており、他の違法薬物のように身体的依存はあまりみられません。しかし、THCの精神依存は脳を刺激して、多幸感や快感に関係するドーパミンなどの化学物質を放出させます。

これにより、脳の報酬系が刺激され、その結果、ますますTHCを何度も摂取したくなるという強い依存性があります。THCは認知機能など、脳に必要な機能が破綻する可能性があるという研究結果も出ています。

THCリキッドを使用したことによる死亡事例

ここでは、THCリキッドを使用したことによる死亡事例を紹介します。

THCリキッドについて紹介してきましたが、実際にアメリカでは死亡事故が起こっています。これは、電子タバコによる健康被害の統計を取った際に、実はタバコではなくTHCリキッドを摂取してしていたことが判明したというものです。健康被害を訴えた人の66%はTHCを含む製品を使用したと回答し、さらにTHCリキッドも闇市場で出回る粗悪品が多かったという結果でした。

アメリカでは電子タバコの死者数が増加しており、これに伴いTHCリキッドの被害も増加していると考えられています。

THCリキッドの相場は?

THCリキッドを実際に購入する際の相場について紹介します。

紹介した通り、THCリキッドは日本だと所持しているだけで違法となります。日本では、闇取引で取り扱われるTHCリキッドは高額で、1mlが60ドル=約8700円ほどで取引されています。(CBD JAPAN調べ)

所持だけで違法となるとともに、より健康被害のある不純物が混ざったTHCリキッドも出回っており、非常に注意が必要です。

海外で利用したほうが安い?

日本では違法となり、高額で取引されているTHCリキッドですが、海外ではどうなっているでしょうか。

嗜好用としてTHCが合法化されている国は6か国ありますが、安いものだと1mlが10ドル以下で販売されているものもあります。

日本人も合法であったり、安いという理由で、海外旅行や留学中にTHCリキッドを試すというケースは多いようです。しかし、海外でも粗悪品が出回っていたりと、合法であっても注意が必要です。

まとめ

以上で、THCリキッドについて、効き目やデメリット、死亡例や相場について紹介しました。

合法の国ではTHCリキッドは吸うことは可能ですが、日本では違法となり規制対象です。また、逮捕のみならず自身の健康被害への恐れもありますので、もし機会があったとしても試さないことをお勧めします。

どうしてもTHCリキッドを試してみたいという方は、合法の国でルールを守り、自分の身は自分で守る覚悟を持って使用をしてください。

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