カンナビノイド種類と特徴一覧|成分のメカニズムを理解してフル活用
CBDやTHCといったカンナビノイドを、よく耳にすることがあるのではないでしょうか。カンナビノイドには、CBDやTHCの他にも、様々な種類があります。いまだ、その詳細が分かっていない成分もあれば、CBDやTHCのように医療分野で採用されつつあるような成分もあります。
こちらのページでは、カンナビノイドの種類や特徴、メカニズムまで分かりやすく解説します。
CBDを摂り入れる際の基礎知識として、お役立てください。
カンナビノイドの3つの種類
カンナビノイドは、大麻に含まれる植物性の活性化合物として知られていますが、実はそれだけではありません。
- 植物性カンナビノイド
- 内因性カンナビノイド
- 合成カンナビノイド
まずは、この3種のカンナビノイドについて詳しく見ていきましょう。
植物性カンナビノイド
植物性カンナビノイドというのは、大麻に含まれる植物性の化合物。
大麻には、100種類以上のカンナビノイドが含まれています。
これら複数のカンナビノイドをそのまま摂取することで、1つ1つの成分を個々に摂取するより、相乗的にプラスの効果を得られることをアントラージュ効果といいます。
アントラージュ効果を得られるということで「ブロードスペクトラム」や「フルスペクトラム」といったCBD製品に着目する方も少なくないでしょう。
よりパワフルにCBDなどカンナビノイドを体感したいのであれば、よりナチュラルな状態に近い、複数の成分を配合するCBD製品を選ぶのがおすすめです。
■ブロードスペクトラムとは?他の種類との違いやメリットなど解説■
内因性カンナビノイド
カンナビノイドは大麻に含まれる成分ですが、実は、人の体内でもカンナビノイドによく似た成分が生成されていて、それを「内因性カンナビノイド」といいます。
また、驚くことに、人の体には元々カンナビノイドを受け取って体内で活用するための「受容体」が備わっているのです。
体内にある受容体がカンナビノイドをキャッチ、体内で活用されることで健康バランスが保たれています。
この体内の仕組みを「エンドカンナビノイドシステム」といい、その受容体は全身のあちこちに分布。初めて発見された内因性カンナビノイドは「アナンダミド」といい、これは主に脳の受容体で働くのですが、その働きから「脳内マリファナ」と呼ばれていたりします。
脳内マリファナと呼ばれるようなカンナビノイドが体内で生成されていて、私達の心身の健康をサポートしているなんて驚きですよね。
エンドカンナビノイドと内因性カンナビノイドが正常に機能を果たしていると、健康維持にも役立ちます。
ただ、エンドカンナビノイドシステムは、加齢や過度のストレスなどによってその機能が低下。結果として、カンナビノイド欠乏症になり、それが元で、様々な不調に繋がることも。
内因性カンナビノイドの不足を補う目的でも注目されているのが、CBDなど植物由来のカンナビノイドなのです。
合成カンナビノイド
「合成カンナビノイド」というのは、人工的に生み出されるもの。
大麻の「THC」という、ハイになる成分を模造した危険ドラッグなども存在します。
当然、危険ドラッグは違法です。
人工的に生成されたカンナビノイドは、ナチュラルな大麻成分より危険性が高いのでくれぐれもご注意を。
日本では、CBD製品が合法的に使用できます。CBD以外のカンナビノイドも含むブロードスペクトラムやフルスペクトラムのCBD製品を選べば、CBDのみで摂取するより効果的に活用できるので、チェックしてみてください。
■CBDオイルやリキッドの「フルスペクトラム」とは?違法じゃないの?■
大麻に含まれるカンナビノイドの種類一覧
大麻草やヘンプには、100種類以上のカンナビノイドが含まれています。そのカンナビノイドの中でも、特に多く含まれるのがTHCとCBD。
THCやCBDもそうですが、その他のカンナビノイドは、生育段階で生まれるもの、減少するもの、酸化や加熱によって生まれるものなど、生成過程も様々です。
例えば、THCとCBD。発芽した頃の若い大麻草には、THCもCBDも含まれていません。
CBGA(カンナビゲロール酸)という成分から、成長過程でTHCAやCBDAといった酸性型の成分が生み出され、これらを加熱することで、THCやCBDが生成されるのです。
CBGAの残りは同じく酸性型のCBGとなりますが、多くがTHCAやCBDAに変換されるため、CBGの生成はごくわずか。
このように、カンナビノイドの合成や変換が、大麻草やヘンプの成長過程で次々と繰り広げられているわけです。まだまだ未解明のカンナビノイドも数多くあります。
大麻草に含まれる、代表的なカンナビノイドのうち11種類を一覧で見てみましょう。
カンナビノイド | 特徴 |
---|---|
THC(テトラヒドロカンナビノール) | 大麻の違法性のある成分で「ハイ」になる作用を持つ |
CBD(カンナビジオール) | 日本でも合法で市販品として流通している |
CBG(カンナビゲロール) | CBDの前駆体でもある成分 |
CBN(カンナビノール) | 採取量の少ない希少カンナビノイド |
CBC(カンナビクロメン) | 生成量の多い成分ではあるが成熟すると減少する |
THCV(テトラヒドロカンナビバリン) | THCと名称は似ているものの分子系統が異なる成分・希少カンナビノイド |
CBDV(カンナビジバリン) | 希少カンナビノイド |
CBL(カンナビシクロール) | CBCの酸化や光合成によって生成される成分 |
CBND(カンナビノジオール) | CBDから派生する成分 |
CBE(カンナビエルソイン) | CBDなどの酸化や光合成で生成される成分 |
CBT(カンナビノトリオール) | 大麻の一部の品種に少量含まれる希少成分 |
100種類以上あるカンナビノイドのうち、ごく一部ではありますが、CBD以外にもこのようなカンナビノイドがあります。
なお、THCは危険薬物の主成分として、日本では違法となっています。
CBD選びと成分の重要性
CBD以外にも、大麻には豊富なカンナビノイドが含まれています。
大麻を解禁する国も増えつつありますが、これまで違法とされていただけに、研究もこれからといった状況。まだまだ個々の成分ごとの作用や特徴さえも、分かっていないことがたくさんあります。
日本でも、CBD以外のカンナビノイドの製品が次々に登場し、市場に出回っています。中には、表示があやふやだったり、表示どおりの成分が含まれていなかったり、低品質の粗悪品であったりするケースも。
CBD製品を選ぶ際は、その製品を販売している企業がどんなところか、どんな成分の商品か、しっかりと内容をチェックしながら、信頼性の高い商品を選ぶことをおすすめします。
場合によっては違法性や危険性のある製品もありますので、素性の分からないところからの入手は避けましょう。
■CBDとは?【いまさら聞けない】人気の理由やCBD製品のこと■
この記事を監修した人
CBD JAPAN 編集部
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