THCHは違法!日本での違法性やCBDとの違い、どんな効果があるのかも解説
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2024年2月9日

THCHは違法!日本での違法性やCBDとの違い、どんな効果があるのかも解説

大麻草に含まれるカンナビノイドのひとつ、THCH(テトラヒドロカンナビヘキソール)。SNSで話題になるなど、過去に注目された成分でもあり、「どんな成分?」「合法?違法?」など、気になっている方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、2023年8月4日に、THCHを「指定薬物」とする省令が施行されており、使用や所持が禁止されています。

それを踏まえたうえで、この記事では「THCHがどんな成分なのか」「THCHの違法性」「THCHの効果や副作用」などについて解説していきます。

THCHとは?

THCH(Tetrahydrocannabihexol)とは、「テトラヒドロカンナビヘキソール」の略称。大麻草に含まれているカンナビノイドという成分のひとつです。

THCHとは?

THCHの成り立ち(原料・作り方)

THCHは、大麻植物内に極微量に存在している天然化合物です。2020年にイタリアの研究チームが大麻草から発見し、抽出(単離)に成功しました。

上述したように、大麻に含まれるTHCHは微量。したがって、市場に出回るTHCHは、 ヘンプから抽出したカンナビノイドをTHCという成分に変換し、さらにTHCHに変換する手法で製造されているケースがほとんどだと考えられています。

THCHが注目されている理由

THCHは発見当時、数ある大麻成分のなかでも、強力な精神活性効果をもたらす物質のひとつとして注目されました。

いわゆる「ハイになる」「キマる」といわれる精神活性作用が強く、陶酔効果や多幸感をもたらします。その効果が注目され、とくに2022年ごろに一部界隈から強く支持されていました。世間的にも話題性が高く、「THCHリキッド」として、リキッド製品に多く用いられていた成分です。

※THCHは2023年8月4日に指定薬物に指定され、現在は法律で規制されています。

THCとTHCHの違い

THCとは、「テトラヒドロカンナビノール」のこと。THCHと同様、大麻草に含まれるカンナビノイドの一成分です。精神活性作用が高いことからマリファナの原料にもなっており、日本をはじめ、多くの国で規制の対象となっています。一方で、一部の効能効果に注目し、医療大麻としての使用を認めている国も存在します。

▽THCの詳細はこちら

THCとTHCHは異なる成分ですが、近い作用を持っています。表記もよく似ています。

化学構造の小難しい話になりますが、THCHはアルキル側鎖に6つの炭素を持っています。一方、THCは、アルキル側鎖に5つの炭素を持っています。この炭素の数が多いほど、強い精神作用があるのが特徴です。

THCHの精神活性作用に関しては、諸説ありますが、THCの十数倍と考えられています。作用の持続時間も、THCよりTHCHのほうが長い傾向にあります。

CBDとTHCHの違い

CBDは、「カンナビジオール」。THCHやTHCと同様、大麻由来の成分です。しかし、THCHやTHCとは、性質が大きく異なります。

CBDには精神活性作用がなく、中毒性もないのが特徴です。国連の専門機関であるWHO(世界保健機関)が有用性や安全性に言及しており、さまざまな研究チームが効果に関するエビデンスを持っています。

主な作用として知られているのは、リラックス作用です。THCHのように精神を活性させるわけではなく、心身にリラックスをもたらします。日々のストレス解消からうつやパニック障害などの精神面の解決まで、幅広く期待されている成分です。

鎮静や抗炎症の作用から、美容面での活用も進んでいます。また、さまざまな病気へのアプローチが期待されており、研究が進められているところです。CBDは、ヘルスケアにおいて、多分野にポジティブな影響をもたらすとして注目されています。

▽CBDの詳細はこちら

日本でTHCHは合法?違法?

繰り返しになりますが、THCHは、日本では違法です。

2023年8月4日に指定薬物として指定され、法律で規制されています。輸入・販売・所持・使用は違法となり、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が課せられます。THCHの成分そのものはもちろん、THCHを含む製品やTHCHリキッドも規制の対象です。

規制の理由は、高い精神作用です。THCHが、同じく規制対象であるTHCに類似している点が関係しています。さらに、品質管理が確立していなかった点も規制に至った理由のひとつです。さまざまな点が考慮され、重大な事件や事故につながる可能性が高いという判断が下されました。

THCHは、使用だけでなく、所持も違法です。規制以前に購入した製品を手元に持っている場合も違反となります。

THCHリキッドにはどんな効果がある?

上述したように、日本においてTHCHは、厳密に規制されています。THCHリキッドも規制の対象です。

規制以前にTHCHリキッドが流行っていた際には、以下のような効果が注目されていました。

効果①リラックス効果

まず、ひとつ目は、リラックス効果です。心を落ち着かせる鎮静作用があるとされており、気持ちを切り替えたいときに活用されていました。

効果②多幸感

THCHの主な効果として知られているのが、多幸感です。THCの数十倍以上の作用があるといわれています。

効果③精神陶酔感

精神陶酔感もTHCHの主要な効果のひとつです。いわゆるハイになる状態やキマる状態になりやすく、精神活性作用が高すぎる点が規制の対象となった理由でもあります。

THCHは安全?副作用はある?

最後に、THCHの安全性について解説します。

THCHは指定薬物に指定されていることからも、安全ではありません。ここまで紹介してきた通り、THCHは精神活性作用が高いのが特徴です。

睡眠障害や時間感覚のズレ、不安感などが生じる可能性があり、生活に支障をきたすことも。さらに、THCHが本来持つ精神活性作用は強く、持続時間がほかの大麻成分より長いといわれています。この点が危険視され、現在、指定薬物となっています。

副作用に関しては、少量であれば少ないといわれているものの、過剰摂取には危険が伴います。過去に、目の渇きや頭痛、精神作用の継続などが報告されています。

THCHには鎮痛効果が期待されている側面があり、世界的にみると、医療分野における研究が進められています。THCHを発見した研究チームのマウスの実験で、痛みを感じる神経の活動を抑制する結果が出たことから、人体における鎮痛効果が期待できるのではないかと推測されています。しかし、THCHの実験数や論文数は数少ないのが現状です。この点からも、安全性や効果の面において、はっきり結論づけられていない成分だといえるでしょう。

▽実験論文はこちらから(原文:英語)

まとめ

本記事では、THCHの違法性や効果、危険性について解説しました。THCHは、2023年8月4日より、指定薬物として規制されています。使用はもちろん、所持も違法なので、注意が必要です。

大麻成分を安全に使用したい方には、CBD製品がおすすめです。CBDには、THCHのような精神活性作用がなく、中毒性もありません。国連機関であるWHOも安全性について言及しており、医療や美容業界を中心に広く注目されています。

THCHリキッドなどと異なり、日本で一般的に流通しているCBD製品は合法です。製品のジャンルもさまざまで、オイルやリキッド、グミなどの多様な形で販売されています。CBD専門サイトだけではなく、大手ECやバラエティショップでも取り扱いがあるので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。

▽CBDのより詳しい解説はこちらから

この記事を監修した人

CBD JAPAN 編集部

CBD JAPANは2021年10月に設立された企業で、「心身の本来の力を引き出し、健康で明るい社会を作る」というミッションを掲げています。コラムは全て下記の監修者のもとで、コンテンツ制作ポリシーに従い制作しております。

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