ナツメグでトリップする?大量摂取の前に知っておくべき怖い事実
しかし、ある一定量を超えると幻覚作用や吐き気が発生することはあまり知られていません。
そこで今回は、大量摂取してしまう前に知っておきたい、ナツメグの中毒症状を解説していきます。
普段から料理に使用している方は是非参考にして下さい。
目次
ナツメグは5gがトリップすると言われるライン
ハンバーグやスープ、デザートにも利用できるナツメグは、シナモンやコショウと並ぶメジャーな香辛料の1つであり、レストランはもちろん一般家庭においても広く活用されています。
ただし、含有成分であるミリスチシンにはめまいや吐き気、そして幻覚を引き起こす作用があり、これがいわゆるナツメグの大量摂取でトリップができるといった話が広まっているのです。しかし、この作用は非常に生命を脅かすほど危険であり、知らずに1瓶分を使用して病院に緊急搬送されたケースもあるのです。
他にも、原料となるニクズクの実を2つ食べて死亡してしまった事例もあることから、風味や使い勝手が良く、興味があったとしても、大量摂取するのは大変危険であり、決しておすすめできないといえるでしょう。
ちなみに危険な中毒症状が出るラインは5g程度とされているため、普段から料理に使用している方は間違えないよう特に注意して下さい。
ナツメグとは
冒頭で触れた通り、ナツメグは一定量を超えると人体に多大な影響を及ぼす危険がありますが、適切な使用方法であれば大変使い勝手の良い香辛料です。
そこでここからは、正しく安全に使用するためにナツメグの基本知識を確認していきましょう。
原料はニクズクの種子
一般的にはナツメグという植物が存在すると思っている方も少なくありませんが、正しくはニクズクというインドネシアに生息する樹木の果実(あるいは種子)を挽いた製品であり、中世ヨーロッパの時代から広く流通していた歴史を持っています。
また、ニクズクはからもう1種類「メース」という海外でメジャーな香辛料を作ることができることに加えて、果実自体もデザートとして親しまれているそうです。
主な用途とは
ナツメグの用途といえば、ハンバーグ等の挽肉料理やスープと相性の良いスパイスがまず挙げられますが、様々な栄養素を含んでいることから、漢方薬としても広く活用されています。
そして、ほんのりと甘い香りはアロマオイルの原料としても有用性が高く、身体的な疲労の軽減、そしてストレスの緩和も期待できるでしょう。
その他にも、口臭予防や肉、魚類の臭いを消す目的で使用されることもあり、様々なシーンで効果を発揮する性質を持っています。
トリップの原因となるミリスチシン
ナツメグの基本知識や用途が把握できたところで、次は問題となるミリスチシンについて見ていきましょう。
本記事ではめまいなど精神的作用(いわゆるトリップ)等の危険性だけでなく、見込まれる効果に関しても触れていくため、是非参考にして下さい。
ミリスチシンの効用とは
ミリスチシンは食用に適さない毒素として扱われることが多くなっていますが、一般的な仕様方法であれば人体に及ぼす影響はほとんどないことから、大麻に含まれるTHC(テトラヒドロカンナビノール)*のように違法薬物の指定は受けていません。
そして、ナツメグの持つ甘い香りの源であるため、決して不必要な成分というわけではなく、抗菌や殺菌作用は胃腸機能の改善、あるいは天然の殺虫剤として活用している国もあります。
*THCとは主に大麻に含まれる有効成分であり、人間の脳に備わるカンナビノイド受容体と結合することで、精神の高揚やリラックス効果(通称トリップ)を引き起こす。
ミリスチシンが引き起こす症状
ミリスチシンは人体に備わる交感神経に作用することで、以下のような症状を引き起こす可能性があります。
- 意思に関係のない強い痙攣
- 動機や息切れ
- 脱水症状
- 幻覚作用
- 精神的錯乱
- 攻撃的思考
この通り、ミリスチシンには深刻な作用が複数確認されているため、知らずに摂取した場合はひどく動揺してしまうでしょう。
また、特に注意したいのは精神錯乱から呼吸困難を引き起こしたケースであり、元々気管支系が弱い方はあまり摂取しない方が良い可能性もあります。
ナツメグの注意点
ここからは、ナツメグを使用する上での注意点について解説していきます。
ミリスチシンを含有していることから、もしかすると恐怖心を抱いてしまう方もいるかもしれませんが、通常通りの分量に止めれば基本的には安全であるため、しっかり押さえておきましょう。
通常の使用方法なら基本的に安全
ナツメグでトリップを引き起こすラインは5gという研究結果があることから、その情報だけを見ると使用をためらってしまう方も少なくはないでしょう。
しかし、実際のところ様々な料理レシピでは、ナツメグの量を「少々」としていることをご存じでしょうか。
この「少々」とは、人差し指と親指で1摘み、あるいは小さじ2分の1を指しており、重量にすれば0.2~0.4g程であることから、通常通りの要領を守っていればまず危険水準に達することはないといえるでしょう。
したがって、ミリスチシンを含んでいるからといって、ナツメグが危険な食品であるということは決してなく、レシピと注意書き通りに使用していれば基本的には問題ありません。
特効薬が存在しない
先ほど解説した通りミリスチシンには様々な中毒症状がある上に、呼吸困難を併発する可能性もあります。
しかし、現在において特効薬は開発されていないことから、一般家庭においては気分を落ち着かせて水をたくさん飲むといった応急処置しかできないのが実情です。
また、病院でも活性炭を利用してミリスチシンを自然排出させる方法がメジャーとされているため、基本的には24時間~2日程度耐えなければなりません。
海外旅行の際は注意
ナツメグの原料であるニクズクの果実は、海外においてデザートにも利用されていることから、一般市場で流通している食品となります。
一方、その中には当然ミリスチシンが含まれているため、安易にそのまま食べるのはやめておいた方が良いでしょう。
基本的には砂糖漬け等の加工が施された製品を服用するのがおすすめです。
ナツメグは正しく使用すればメリットが多い
ここまでは比較的危険性にウェイトをおいた解説でしたが、ナツメグには様々な栄養素が含まれていることから、健康面でのメリットが期待できます。
そこでここからは、通常通りの使用で見込める効果を見ていきましょう。
冷え性対策
ナツメグにはビタミンB群が豊富に含まれており、余分な糖質や脂質をエネルギーに変換してくれる効果があります。
また、ピネンという発汗を促す成分も持っていることから、慢性的な冷え性を抱えている方には大変おすすめといえるでしょう。
消化機能の改善
先ほど触れた通り、ミスリチシンには胃腸を綺麗にする効果があり、ピネンも胃の働きを助ける作用があることから、ナツメグを定期的に摂取しておけば消化機能の改善が期待できるでしょう。
そのため、下痢や便秘に悩まされている方は特におすすめであり、老廃物が溜まらない体質になれば、良好な肌環境の維持にも繋がります。
ナツメグは通常の使用方法ならトリップしない
ナツメグには幻覚や動機、めまいを引き起こすミリスチシンが含まれており、5g以上を摂取してしまうと飛躍的に中毒症状のリスクが高まってしまいます。大変に危険な中毒症状であるため、故意に接種することは絶対に避けましょう。
しかし、一般的に推奨されている使用量は0.2~0.4g程度であることから、レシピに従っておけば基本的に影響はないといえるでしょう。
肉や魚の臭みを解消するだけでなく、整腸作用や冷え性に対する効果も見込めるため、普段の料理のアクセントとして、1摘み程度を目安に試してみて下さい。
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この記事を監修した人
CBD JAPAN 編集部
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