伊勢の歴史と未来をつなぐ「天津菅麻プロジェクト」の挑戦
目次
- 1 自己紹介をお願いします
- 2 普段はどのような業務をされていますか?
- 3 このプロジェクトを立ち上げた理由を教えてください
- 4 プロジェクトで最も大変だった瞬間はありますか?
- 5 チーム内で印象的だったエピソードはありますか?
- 6 プロジェクトから生まれた商品やサービスの魅力を教えてください
- 7 日本の麻産業市場をどう見ていますか?
- 8 規制や法律の変化に対して、どのように対応していますか?
- 9 プロジェクトの最大の課題は何だと思いますか?
- 10 課題解決に対しての取り組みはどのようにされていますか?
- 11 次の一歩は何でしょうか?
- 12 今後のプロジェクト展開で、特に挑戦したいことは何ですか?
- 13 最後に読者へ伝えたいことはありますか?
- 14 まとめ
- 15 日本最大級のCBD展示会「CBDジャーニー & カナコン 2024 11月15日から開催!
自己紹介をお願いします
私は千田良仁と申します。皇學館大學教授として教鞭を執る傍ら、明和町の地方創生アドバイザーとして「天津菅麻プロジェクト」に携わっています。歴史ある麻の文化を次世代へとつなぐ役割に、大きな責任とやりがいを感じています。
普段はどのような業務をされていますか?
明和町の地方創生を推進する業務全般に関わっています。特に「天津菅麻プロジェクト」では、麻栽培や産業の拡充を支援し、地域資源としての麻を通じたGX(グリーン・トランスフォーメーション)の推進に注力しています。地元の伝統や歴史を現代に再び根付かせ、新たな価値を創造することが私たちのミッションです。
このプロジェクトを立ち上げた理由を教えてください
明和町は、古代より麻を神事に用い、栄えてきた「麻績郷(おみごう)」と呼ばれる場所です。麻にはCO₂を吸収する特性もあり、脱炭素社会の実現に向け、麻を地域の新たなシンボルとしたいと考えました。この地域資源を軸に、地元に根ざした新しいビジネスや観光の可能性を広げ、持続可能な社会を目指しています。
プロジェクトで最も大変だった瞬間はありますか?
大麻に対する社会的な誤解を解き、理解を深めていただくことが重要でした。特に産業用麻の認知が広がるまでには、根強い固定観念を払拭するための説明と根気強いアプローチが欠かせませんでした。この経験を通じて、麻文化の価値を改めて実感すると同時に、地域の方々の理解と協力の大切さを再認識しました。
チーム内で印象的だったエピソードはありますか?
先日、麻の栽培を行う地域の若手メンバーが「自分たちも新しい産業に貢献したい」と言ってくれたことが印象的でした。古代から伝わる麻文化に触れ、次世代への新しい道が開かれていると実感しました。地域住民の方々と一緒に歴史を作り上げている瞬間だと感じています。
プロジェクトから生まれた商品やサービスの魅力を教えてください
現在の日本には、天然素材から紡績原料を生産するサプライチェーンがほぼありませんでした。そこで今回私たちは、収穫した麻から繊維を取り出し、紡績用の新たなサプライチェーンを構築し、国産麻繊維を含むファブリック製品を作っています。 また麻の種子の収穫後は100%国産のヘンプシードオイルを生産するつもりです。これらの製品は、天然由来で環境への負荷が少ない循環型のアイテムとして、皆様の暮らしの中で取り入れていただけますと幸いです。
日本の麻産業市場をどう見ていますか?
国内では麻の認知度が徐々に高まっており、特に若年層を中心にエシカル消費の一環として注目されています。今後、産業用麻が生活により身近な存在となることで、麻を用いた地域の新たな価値創造が期待されます。三重県から全国に広がる可能性を信じております。
規制や法律の変化に対して、どのように対応していますか?
プロジェクトの全体が安全かつ合法的に進行するよう、法的な枠組みを遵守し、栽培品種や利用方法について常に確認と報告を行っています。行政との連携を重視し、地域社会と麻産業の健全な発展に努めています。
プロジェクトの最大の課題は何だと思いますか?
一つは、麻に対するネガティブなイメージの払拭です。教育や啓蒙活動を通じて、麻の有用性を正しく理解していただくことが急務と感じています。また、麻を扱う人材の確保も課題で、地域の若い世代に関心を持ってもらう取り組みも重要です。
課題解決に対しての取り組みはどのようにされていますか?
まず、ワークショップや講演会を開催し、麻の歴史や特性について学べる機会を提供しています。また、将来的には若手の担い手を増やすべく、地域に密着した教育プログラムを設立し、麻産業の可能性を広める活動に力を入れています。
次の一歩は何でしょうか?
私たちは、麻を活用した観光コンテンツの拡充を考えています。地域に訪れる方々が麻文化を深く知り、触れ合える機会を設け、町全体で体験できる観光資源として定着させたいと考えています。
今後のプロジェクト展開で、特に挑戦したいことは何ですか?
私たちのビジョンは、三重県が「麻の聖地」として国内外に認知されることです。そのために、全国的な発信を強化し、麻をテーマにした観光と地域産業の一体化を目指したいと思っています。
最後に読者へ伝えたいことはありますか?
明和町と麻が紡ぐこの物語を、ぜひご注目いただきたいです。古代から受け継がれる麻文化が、持続可能な未来をつくる一助となることを願い、皆さまの応援をお待ちしております。
まとめ
三重県明和町の「天津菅麻プロジェクト」は、古代の文化を未来へとつなぐ挑戦です。地域に根付く麻文化を継承し、持続可能な社会を目指して邁進するこのプロジェクトの今後の展開に、どうぞご期待ください。今後もこうした地方の取組みを紹介していきますので、お楽しみに!
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この記事を監修した人
CBD JAPAN 編集部
CBD JAPANは2021年10月に設立された企業で、「心身の本来の力を引き出し、健康で明るい社会を作る」というミッションを掲げています。コラムは全て下記の監修者のもとで、コンテンツ制作ポリシーに従い制作しております。