大麻合法化にメリットはあるのか?賛否両論あなたはどっち?
こちらのページでは大麻合法化について、実際に合法化された国の現況からメリット・デメリットなど、興味深い部分をまとめてご紹介します。
日本でもいつかは医療大麻が認められることになるかもしれないという期待を抱きつつ、合法化についても賛否両論、様々な議論が進められることになるのでしょうか。
目次
大麻合法化にメリットはあるのか?
大麻合法化にメリットがあるのか、実際に大麻を合法化している国では現状どうなっているのでしょうか。
大麻が合法化されている国
大麻について2012年にコロラド州とワシントン州が合法化したのが世界初、それを皮切りに
- 2014年 オレゴン州、アラスカ州
- 2016年 カリフォルニア州、ネバダ州、メイン州、マサチューセッツ州
- 2018年 バーモント州
- 2019年ミシガン州
と続き、
2020年には、以下の国々で医療大麻等の合法化または大麻規制が緩和されています。
- イスラエル
- キャンベラ
- パラグアイ
- イギリス
- ガーナ
- レバノン
- マウライ
- ブラジル
- アルゼンチン
- キプロス
- ドイツ
- ニュージャージー州
- アリゾナ州
- モンタナ州
- サウスダコタ州
- ミシシッピ州
- アルゼンチン
さらに、世界アンチドーピング機関では、アスリートの大麻処分期間を2年から3ヶ月へと短縮、これは2021年1月1日より施行されています。
大麻合法化された国のメリットやデメリットなど現況はどうなの?
大麻が合法化となった国では、実際どのような変化があったのでしょうか。
大麻が合法化された国々の現状
「日本臨床カンナビノイド協会」により「米国における各州のマリファナ合法化の影響:2021年の最新情報」が要約されているのですが、大麻を合法化した11の州における最新の科学的評価では、
- 成人のマリファナ使用者 ⇒ 増加
- 中高生の大麻使用者 ⇒ 横ばい
- その他の薬物やアルコール使用者 ⇒ 横ばい
- 犯罪販売や自殺率 ⇒ 横ばい
- 税収は増加
といった調査結果が出たそうです。
合法化が進む中でも、やはり賛成派と反対派とに意見は大きく分かれています。
この資料の中にも、賛成者の主張として
合法化が犯罪を減らし、税収を増やし、刑事司法支出を減らし、公衆衛生を改善し、交通安全を高め、そして経済を活性化する
とあり、反対派の主張としては
合法化がマリファナやその他の薬物やアルコールの使用に拍車をかけ、犯罪を増やし、交通安全を低下させ、公衆衛生を害し、10代の教育成果を低下させる
とあります。
そして現状を見てみると、税収は増えたものの、その他のデータではほぼ横ばい。反対派の主張する危険性が増すようなことにはなっていないわけです。
大麻が合法化された国でのメリット
大麻が合法となった国でのメリットとしては
- 医療用大麻が必要な患者に届く
- 犯罪減
- 税収増加
- 経済効果
などがあります。
医療用大麻が身近になることで、患者さん達の自分に合った薬を入手しやすくなったというのは非常に喜ばしいことですね。
また、大麻を合法なルートで入手できれば、犯罪に手を染めるような必要もありません。
大麻合法化は、税収増加、観光産業などによる経済効果、そしてそれに伴う雇用創出にも繋がります。
大麻が合法化された国でのデメリット
大麻が合法化された国でのデメリットというと、大麻スイーツの誤食が多いようです。
子供が間違って食べたり、美味しいので食べ過ぎたり、大麻の摂取量も把握しにくくこれが事故につながるようなケースもあるとのこと。
大麻合法化されたからといって、大幅に悪いことばかりが起きているというわけではないようですが、こうした問題があるのも事実。
大麻合法化というのは、現在の日本の国の考え方からすれば異次元とも言えるほどあり得ない気もしますが、リアルに合法化になっている国の現況、今後もどうなっていくのか、興味深いですね。
日本で大麻が合法化された場合のメリット・デメリットを考える
あり得ない気はしますが、もし日本で大麻が合法化されたらどうなるか、メリットやデメリットについて考えてみましょう。
大麻合法化が進む国においては、それ以前も大麻が日本人より身近な存在であったでしょう。
何しろ日本では第二次世界大戦直後から厳しく規制されていますので、ごく一部違法で入手した人を除き、一般の人は大麻がどういうものかすらわからないという人がほとんどでしょう。
そんな日本で大麻が合法化されたらどうなるでしょうか。
日本で大麻が合法化された場合に考えられるメリット
日本で大麻合法化となったら、
- 医療用大麻が処方可能となる
- 税収増
- 経済効果
- 違法取引などの犯罪の減少
などのメリットが考えられるでしょう。
医療用大麻が処方可能となる
日本の法律で許可されている医療用麻薬として、オピオイド鎮痛薬があります。ガンの痛み緩和に使用されるのですが、このオピオイド系の薬は依存性が高く、過剰摂取が命に関わることもあり世界的にも危険性が高いとされ問題になっています。
一方医療大麻は、比較的安全性が高いと言われており、大麻の依存性もアルコールやたばこより低いことがわかっています。
■現役医師にインタビュー「医療用大麻とは?アスリートとCBDの関係性とは?」
医療大麻は、痛みだけでなく様々な医療効果があることも知られており、現在の日本の医療で効果が得られない病気に効果を発揮する可能性も高いもの。医療大麻が合法化されることで辛い症状から開放される方も増えるでしょう。
副作用の多い医薬品で効果が得られず苦しむ人は多いのです。医療大麻でそういった負のループを抜け出すことができる人々が増えれば、日本の医療保険制度にもプラスになるのではないでしょうか。
■「ハーム・リダクション」大麻先進国オランダの薬物依存への考え方とは?
税収増
タバコやアルコールには、多くの税金が課税されています。それと同じように大麻に課税すれば、税収増も見込めるでしょう。
例えば、タバコの税収。財務省のHPにて、
タバコ税等の税収の合計は、概ね2兆円程度で推移しています。
とあります。現在のタバコの税金は、一般的な20本入り540円のタバコで1箱あたり333.97円。
大麻が合法化されれば、タバコやアルコールのように課税して、税収を得ることができるでしょう。
海外で大麻合法化している国では、そういった収入を薬物に関する教育や、薬物依存に走るような環境にある人々の治療やメンタルヘルス、職業訓練などに役立てているそうです。
日本でも、有意義に税金が使われるようになれば良いですが、ちょっとここは不安材料かもしれません。
経済効果
現在もCBD製品を扱う業者がありますが、こうした事業が活性化して利用者が増えれば、雇用創出にも繋がり、観光産業も潤う可能性はあるでしょう。
違法取引などの犯罪の減少
大麻は違法であり、そのために裏取引など犯罪に手を染める人もいますが、わざわざそんな危険を犯す必要もなくなります。大麻の使用は未成年にまで及んでいるようなので、タバコやアルコールのようにしっかりと対象を制限して対応することが良い結果につながる可能性もあるでしょう。
日本で大麻が合法化された場合に考えられるデメリット
日本では、大麻に関する免疫がほとんどありません。そのためいきなり合法となった場合にどうなるか予想がつかないというのも大きなデメリットですね。
タバコやアルコールのように、これまでにも慣れ親しみ知識があれば良いのですが、大麻の場合はほとんど知識がない状態です。なんだか想像が付きませんね。
その免疫の無さが最大のデメリットではないでしょうか。あくまでも個人的意見ですが。
あなたは大麻の合法化、どう考えますか?
この記事を監修した人
CBD JAPAN 編集部
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