CBDは太る?痩せる?ダイエットできるって本当なの?まだ知られていない効果を解説
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2024年11月14日

CBDは太る?痩せる?ダイエットできるって本当なの?まだ知られていない効果を解説

日本でも大麻取締法の改正の動きが2024年から始まりました。そこから少しずつCBDに対する認知も広がり始めています。その中でも、さまざまなところで目にするようになったのが「CBDを摂取すると太る」とか、逆に「CBDで痩せた」という研究報告もあります。この記事では、CBDが体重にどのような影響を及ぼしているのかについて解説していきます。

肥満の原因はECSの調節不全

日本でも生活習慣病やメタボリックシンドロームがいまだに問題となっています。

そこには、食事による太り過ぎや肥満に関しては食生活や運動不足だけでなく、さまざまな要因が複雑に絡み合っているとされています。その中の1つとして、CBDにも関係するエンドカンナビノイドシステム(ECS)の影響も次第に解明されました。

ECSは、私たちの恒常性(ホメオスタシス)を外側から補佐するようにはたらくシステムです。CBDは、このECSの機能を調節することで、恒常性にはたらきかけるため、さまざまな健康効果をもたらすとされています。

実は、ダイエットや運動などの体重を減らすために私たちがよく知っている健康法の効果の裏には、ECSの機能に関係するカンナビノイド受容体のシグナル伝達機能が改善されることが関係している可能性もあります。

そこで分かってきたのが、脳内でCB1受容体がはたらくと、食欲が湧いてきて食事が美味しそうに感じるように嗅覚も敏感になります。逆にCB2受容体がはたらくと、食事の摂取量を減らして体脂肪の蓄積を防ぐことが分かっています。

運動を行うことで、エンドカンナビノイドの濃度・カンナビノイド受容体の数・分解酵素の産生のバランスを意味する「エンドカンナビノイド・トーン」が改善します。これによって、ECSを調節し正常に機能させることにつながります。

また、食事に関しては糖質の多い食事でCB1受容体が増加することも知られています。糖質の摂取を少なくして、葉物野菜、ポリフェノール、プロバイオティクス、必須脂肪酸、食物繊維の豊富な食事を心がけることで体重減少につながるでしょう。

このように、私たちが世間で言われているようなことで、自らECSの機能を整えることをしていることを覚えておきましょう。

CBDでダイエットできるって本当?

 

CBDを摂取することによって過食を抑えて、食事量を減らすことに役立つ報告もあります。海外で行われたランダム化臨床試験におけるCBD摂取に伴う副作用を検証したメタ解析によれば、CBDを摂取した群の方がプラセボ群と比較して3.5倍の確率で食欲減退が起きることが報告されています。

他の研究でもドラベ症候群やレノックス・ガストー症候群の患者でCBDを摂取した場合でも、用量が増すほどに食欲減退の報告がされています。

また、CBDは脂肪の燃焼を促す可能性も見えてきました。それに関連するのが2つの脂肪細胞の役割の違いです。

私たちの体には、大きく分けて「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2種類の脂肪細胞が存在しています。白色脂肪細胞は、細胞内にエネルギー源となる脂肪を貯蓄する役割があり、皮下脂肪や内臓脂肪などがこれにあたります。

もう1つの褐色脂肪細胞は、代謝を活発にすることで白色脂肪細胞を分解し、熱を産生することに関係してきます。よく言われているのが、熱を産生するには代謝・ふるえ・非ふるえによる熱産生があります。褐色脂肪細胞は、非ふるえによる熱産生に関係しております。

褐色脂肪細胞には、エネルギーを産生するミトコンドリアの数が豊富であることが知られており、エネルギーを生み出しながら熱を生み出すことができます。

そして、これら2つの脂肪細胞の間にあるのが、ベージュ細胞と呼ばれるものも存在しており、これは褐色脂肪細胞のように作用するように変化した白色脂肪細胞のことを指します。

肥満の人は、痩せている人に比べて褐色脂肪細胞やベージュ細胞の割合が低いことが知られています。褐色脂肪細胞の減少は、肥満やメタボリックシンドロームの原因としても注目されています。

そして、CBDは脂肪細胞の褐色化を促すことで、体内に蓄積した白色脂肪細胞をベージュ細胞へ変化するのを促進させて脂肪を効率よく分解することにつながります。

この効果は、最近ダイエットのyoutube動画でも注目が集まっていますリンゴ酢によるダイエットに近い機序で白色脂肪細胞をベージュ細胞へ変化していきます。

それだけでなく、CBDにはインスリンの効き目に関係するインスリン抵抗性を低下させる役割も持っております。正常な糖代謝を促すことや、間接的なさまざまなはたらきによって健康的な体重へと導くことになります。

最近は、血糖コントロールも非常に重要な健康管理の手段として注目されています。血糖コントロールは糖尿病の方だけが行うのではなく、食後に眠気がある方や甘い物を食べたい欲が強い方、甘い物を食べないとイライラするような方は血糖コントロールがうまくいっていません。

インスリンの抵抗性は、血糖値を下げにくくすることにつながってしまうため、甘いものがやめられない方はCBDを併用していくことで、甘いものが欲しくなることが減る可能性もあります。

CBDで太るっていうのは嘘なの?

実は、CBDや大麻に関係する情報の中には、「CBDで太ることがある」という情報もなかにはあります。この情報に関して、結論から申し上げますと間違いではありません。しかし、これはその他の背景が異なるため、ここで詳しく解説していきます。

大麻草の成分の中でも太ると言われているのが、日本では麻薬成分であるTHCによってCB1受容体が刺激されて食欲が増していくことが有名な話です。

日本ではあまり聞き慣れませんが、海外での大麻使用者の間では「マンチー」と呼ばれています。それだけ、大麻使用者の中では食欲が増している実感があるのだと思います。

日本でのCBDオイルの使用に関しては、2024年12月に施行予定の「大麻草の栽培の規制に関する法律」によって、海外のTHC残留基準よりも遥かに厳しい基準を設けているため、皆さんがCBD製品を手にする際にはTHCを今まで以上にほとんど含みません。

そのため、海外で購入したCBD製品に含まれているTHCによって食欲が増す現象が起きたとしても、日本では可能性が限りなく低いと考えられます。

また、海外の研究報告では大麻使用者を統計的に調べると、大麻を使わない人よりも肥満度が低い報告もあります。

先ほどと矛盾した内容にはなりますが、これはTHCによってCB1受容体だけでなく、CB2受容体も刺激されることで、エンドカンナビノイド・トーンの調節がされることで、ECSの調節につながって生体機能が改善すると考えられています。

その他にも、精神的な理由で食事ができなくなってしまっている拒食症による研究報告によれば、拒食症患者のECSの機能が低下していることが報告されています。CBDは、体内でECSのはたらきを調整することで、心身の不調に関連した症状を改善することで拒食症の食欲を正常に戻す可能性があります。

このように、CBDによって太るというのは、正常体重から著しく離れてしまって、食欲もなく、痩せ細ってしまっている場合には効果を発揮すると考えられます。

つまり、個人差があると知っていただいて、太ることは今までが無理した体重制限だったと知る機会になります。それに、同じ重さの筋肉と脂肪であれば、筋肉は体積が小さくなります。このことから、体重を意識するよりも見た目の引き締まり具合を見ていくと良いと私は思います。

CBDはあくまでも補佐役として使用する

CBDによる肥満やダイエットに関する内容には、まだ解明されていないことも多く存在します。そのため、CBDを摂取しただけでダイエットを行うことは難しいです。

皆さんの日々の生活習慣となっている食事や運動に関する見直しや、メンタルケアを行っていくことで、余計な過食が減るだけでなく、ECSの調節を正常にすることにもつながります。」

そしてCBDに関しての効果は、海外と日本では大きな差があります。海外の場合には、同じCBDオイルと呼ばれるものでも、CBDを高濃度に含むものと、THCを高濃度に含むものなど、CBDオイル内での濃度の違いが表示されて販売されています。

海外の研究報告でも、CBDだけでなくTHCも同時に摂取しているものもあるため、日本のように大麻解禁となったとしてもTHC濃度を限りなくゼロに近づけている製品とでは本来の持つ効果を発揮できない可能性はあります。

このような点から、CBDはあくまでも補佐役としてサプリメント感覚で使用していくようにしましょう。

この記事を監修した人

CBD JAPAN 編集部

CBD JAPANは2021年10月に設立された企業で、「心身の本来の力を引き出し、健康で明るい社会を作る」というミッションを掲げています。コラムは全て下記の監修者のもとで、コンテンツ制作ポリシーに従い制作しております。

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