ベジタブルグリセリンとは?電子タバコのリキッドの安全性は?
一方、ニコチンやタールを含む紙巻きタバコから切り替える際、人体へ吸引する上での安全性について気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事ではベジタブルグリセリンの効果やリキッドに含有されている理由について解説します。
現在、電子タバコを検討している方は是非参考にして下さい。
目次
ベジタブルグリセリンは人体に有害?
ベジタブルグリセリンは食品や医薬品、経皮接種の化粧品においても含有されている成分であり、結論として人体への有害な影響を心配する必要はほとんどないといえるでしょう。
また、電子タバコのリキッドとして吸引しても、現時点の研究において安全性の低下は確認されていないため、紙巻きタバコよりも人体への悪影響を大きく軽減することが可能です。
ベジタブルグリセリン(植物性グリセリン)とは?
ベジタブルグリセリンとは植物性の油脂から精製されるものを指しており、主にヤシの実を原料とすることが多くなっています。
精製方法は中性脂肪(トリアシルグリセロール)を加水分解して脂肪酸と分離抽出するのが一般的です。他に、バイオディーゼルの燃料にも利用される脂肪酸メチルエステルを生成する過程に発生するケースもあります。
また、保湿剤や化粧品を始め、食品添加物等に広く活用されている成分となりますが、これはグリセリン自体が元々人体や動物の体内にも含まれていることに由来しており、経口、経皮接種の製品ベースとしては高い親和性があるといえるでしょう。
ベジタブルグリセリンの性質
植物由来であるベジタブルグリセリンは、精製過程で油脂や脂肪分といった不純物が混合するケースが多く、完全に除去することは困難といわれています。
また、蒸留して純度を高めると品質自体が劣化することに加えて、加熱やアルカリ性に転換することで脂肪酸が変色してしまうこともあるのです。
そしてこういった背景から、基本的にベジタブルグリセリンは無菌充填と熱処理が必須となる医薬品には利用することができず、植物性というクリーンイメージがポジティブに働く化粧品や食品関係に適した成分となっています。
合成グリセリンについて
合成グリセリンとは植物性油脂ではなく石油を原料として製造したものであり、一般的な利用においてはあまり馴染みのないものといえるでしょう。
しかし、人口製造によって不純物を大幅に低減することができる特性から、医薬品に利用されているのはこちらが基本となっており、他成分を劣化させる心配もないため様々な製品に採用されています。
一方、石油といえば人体に対して刺激が強そうなイメージもありますが、成分としての化学構造式は植物性グリセリンと同じであるため、原料の違いが悪影響に直結する心配は不要といえるでしょう。
グリセリンの効果とは
ここからは、グリセリンの効果を採用されている製品の視点から見ていきましょう。
先ほど解説した通り、人体はもちろん動物にも含まれる成分であるため、現在は様々な分野で広く重宝されています。
医薬品
グリセリンは高い保湿性を持つことから、あかぎれやひびといった皮膚症状、浣腸の潤滑剤としても利用されています。
また、生物実験ではたんぱく質や細胞を超低温保存する際の安定化剤として使用されていることからも、生体に対する親和性が伺えるでしょう。
食品関係
グリセリンはガムの軟化剤も主な用途となっていますが、成分自体が甘みを持っていることから甘味料としても利用されており、虫歯の原因に繋がりにくいという特性もあわせ持っています。
また、乾燥食品の保湿剤や食品を製造する際の加工でも採用されているため、業界レベルで一定以上の安全性を認識しているともいえるでしょう。
化粧品
化粧品におけるグリセリンの一般的な認知度は高く、保湿剤や潤滑剤として多くの方に利用されています。
一方、直接的な効用だけでなく製品自体の粘性や質感を維持する目的でも含有されており、同じく保湿効果の高いヒアルロン酸と組み合わせることで相乗効果を発揮する特性も魅力の1つです。
そしてグリセリンにはもう1つ蒸発しにくいという性質もあるため、持続性の面でもメリットのある成分といえるでしょう。
その他の製品
実はグリセリンは以下のような製品においても利用されており、様々な業界で有用性の高い成分として長く活かされているのです。
- 自動車用洗剤やコンパウンド
- 燃料精製における汚泥除去
- 人造、天然石製造の後処理
- ファイバー製造における組成要素
ちなみに上記は全体の一部であり、身近な電子製品やアクセサリー、エネルギー分野でも必要不可欠となっています。
リキッドとしてのベジタブルグリセリンの効果と安全性
ここからは電子タバコのリキッドとして利用されるベジタブルグリセリンの効果や安全性について見ていきましょう。
現在紙巻きたばこから切り替えを検討している方は、しっかり押さえて下さい。
電子タバコリキッドの主成分
電子タバコのリキッドは主に以下の成分で構成されており、グリセリンの割合はほとんどの場合50%から70%程度と大きくなっています。
- ベジタブルグリセリン(略称:VG)
- プロピレングリコール(略称:PG)
- 香料
上記の中で、香料は風味付けのために用いられることはイメージできますが、プロピレングリコールという成分はあまり認知されていないでしょう。
これはグリセリンと同じく医薬品や化粧品のベースとして活用される成分であり、もちろん人体に対する有毒性も心配する必要はありません。
そして香料の効果を高める効果に加えて、構成割合を増やすことでよりシャープな味わいに変化する特徴も持っています。
ベジタブルグリセリンの効果とは
ベジタブルグリセリンはほんのりと甘みがあるため、香料と組み合わせても風味を損なわないという特徴がベースとして利用される理由の1つとなっています。
また、プロピレングリコールよりも発生するミストが多いという効果も備えており、電子タバコを楽しむ上でも特に相性が良いといえるでしょう。
ちなみにミストが多いリキッドはベジタブルグリセリンの比率が高く、VG 100%の製品はオーガニック且つ「爆煙系」として人気があります。
ベジタブルグリセリンの安全性とは
ここまで解説した通り、ベジタブルグリセリンは元々人体に含まれている成分であることから、食品や化粧品、医薬品として摂取した際も高い親和性を発揮しています。
したがって、加熱した際に発生する水蒸気を吸引してもその安全性が変化することはなく、ニコチンやタールを含む紙巻きタバコよりも効果的に健康を維持することができるでしょう。
現在切り替えを検討している方は、本記事を参考に是非1度試してみてはいかがでしょうか。
この記事を監修した人
CBD JAPAN 編集部
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