CBDペット用品をOEMするには?市場規模やトレンド、流れも解説
関節ケアやストレス軽減、皮膚トラブルの改善など、さまざまなメリットが期待されるCBDですが、市場はまだ成長段階です。
CBDペット用品のOEMビジネスを検討している方は
「CBDペット用品をOEMするにはどうしたらいい?」
「どんなペット用品が注目されている?」
と気になるのではないでしょうか。
本記事では、CBDペット用品の市場規模やトレンド、日本の法規制、OEM製造の流れについて詳しく解説します。
CBDペット用品の市場規模とトレンド
CBDペット用品市場は、ペットの健康への関心の高まりや法規制の緩和などを背景に、急速に成長しています。
ここでは、CBDペット用品の市場規模とトレンド、日本の法規制について詳しく解説します。
CBDペット用品の市場規模
世界のCBDペット市場規模は2030年までに17億2,000万米ドルに達する見込みです。2023年から2030年にかけて、年平均成長率(CAGR)24.5%で成長すると予想されています。(参考:グローバルインフォメーション)
市場成長を促進する主な要因は以下が挙げられます。
- ペット関連支出の増加
- ペットの家族化
- ペット製品の研究開発の進展
- CBDペット製品の認知度向上と販売経路拡大
上記の要因により、CBDペット用品市場は今後も継続的な成長が見込まれます。特に、ペットの健康維持を目的とした機能性CBD製品の開発が進んでいることが市場の拡大を後押ししています。
CBDペット用品のトレンド
CBDペット用品市場では、ペットが好む味や香りを取り入れた製品が増加しています。例えば、ベーコン味やピーナッツバター味のCBDオイルは特に人気が高く、ペットが摂取しやすい工夫が施された商品が増えています。
また、オイルやトリーツ(おやつ)だけでなく、スプレー、バーム、シャンプーなど多様な形態の製品が登場。ペットのライフスタイルや健康状態に合わせて選べる選択肢が広がっています。
さらに、関節サポート、不安軽減、皮膚ケアなど特定の健康課題に対応した製品の需要も増加中です。今後は、獣医師監修のCBD商品や、機能性成分を配合したプレミアム製品など、より専門的なアプローチが求められると考えられます。
日本におけるCBDペット用品の法規制
日本におけるCBDペット用品の法規制は、2024年12月12日に施行された「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」により大きく変更されました。
CBD製品に含まれるTHC(テトラヒドロカンナビノール)の残留濃度に関する基準が厳しくなり、以下の基準が設定されています。
- 食用油脂(常温で液体)、粉末: 10ppm(0.001%)
- 飲料:0.1ppm(0.00001%)
- その他(菓子、錠剤など): 1ppm(0.0001%)
基準値を超えるTHCを含む製品は「麻薬」とみなされ、所持・使用は違法となります。
法改正を受け、それまでTHCの含有量が基準値を超えていたCBDペット用品ブランドやメーカーは、新基準に適合するよう製品の調整を進めています。
参考:厚生労働省
CBDペット用品をOEMする流れ
CBDペット用品をOEMする流れをご紹介します。
1.コンセプトを設計する
CBDペット用品のOEMを成功させるためには、まず明確なコンセプトを設計することが重要です。
コンセプト設計の段階では、市場やペットのニーズを踏まえて、どのような製品を提供するのかを具体的に決めていきます。
①ターゲットを明確にする
- ペットの種類:犬、猫、小動物(ウサギ、フェレットなど)
- 飼い主の層:プレミアム志向の飼い主、機能性重視の飼い主、オーガニック志向の飼い主など
- 使用シーン:ストレス軽減、関節サポート、皮膚ケア、消化サポートなど
②製品の特徴を決める
- 形状:オイル、トリーツ(おやつ)、バーム、スプレー、シャンプーなど
- CBDの濃度:小型犬・猫向けの低濃度製品、大型犬向けの高濃度製品など
- フレーバー:ペットが好むベーコン味、ピーナッツバター味、チキン味、サーモン味など
- 添加成分:グルコサミン(関節ケア)、カモミール(リラックス効果)、オメガ3(皮膚・被毛ケア)など
③市場調査と競合分析を行う
- 既存のCBDペット用品をリサーチし、競合との差別化ポイントを探る
- 海外トレンドをチェック
- 法規制に適合した成分・濃度を選定
④ブランドの方向性を決める
- プレミアム路線:オーガニック成分使用、高品質CBD、獣医師監修
- コストパフォーマンス重視:手頃な価格で提供しやすい形状にする
- ナチュラル・サステナブル:自然由来の原料、エコパッケージ採用
コンセプト設計の段階でしっかりとターゲット・製品仕様・市場の方向性を決めることで、その後のOEMメーカー選定や製造がスムーズになります。
2.OEM企業を選ぶ
CBDペット用品をOEMで製造する際、適切なOEM企業を選ぶことが重要です。以下のポイントを基準に選定しましょう。
- CBD製品の製造実績
- 日本の法規制に準拠し透明性がある
- GMP基準、GACP取得工場
- 製造できる製品の種類とカスタマイズの自由度
- 最小ロットが希望に合う
- 品質管理・検査体制が整っている
- パッケージ・ラベル対応が可能
- 価格と納期のバランスが良い
CBDやTHCの遵守や透明性がしっかりしている企業を選ぶことで、法規制に適合した安全な製品を提供できます。
GMP(Good Manufacturing Practice)基準とは、医薬品、食品、化粧品などの製造過程における品質管理と製造管理に関する国際的基準です。この基準を取得している工場では、品質が安定した製品を継続的に製造できます。
GACP(Good Agricultural and Collection Practices)認証は、医薬品の原料となる植物の栽培や採取における品質管理基準です。この認証を取得している企業では、栽培から収穫、加工まで一貫した品質管理が行われ、安全性の高い原料の供給が保証されています。
3.試作品を作ってもらう
OEM企業を選定し問い合わせた後、CBDペット用品のコンセプトを明確に伝えます。
試作品が届いたら、以下のポイントをチェックして、イメージ通りの仕上がりか確認しましょう。
- 外観:色や形状はイメージ通りか
- 香り・味:ペットが好む風味になっているか
- 硬さ・粘度:オイルの粘度やおやつの硬さは適切か
- CBD濃度:規定通りのCBDが含まれているか
- 添加成分:希望した成分が適切に配合されているか
- 溶解性・吸収性(オイルの場合):水に混ざりやすくペットが摂取しやすいか
イメージ通りの仕上がりであれば、実際にペットに与えてみて反応を確認します。
目的に適した効果が得られるか(関節の痛みが軽減しスムーズに動ける、興奮が落ち着く、皮膚の炎症が改善するなど)をチェックします。
また、ペットの食いつきなどの摂取時の反応、下痢や嘔吐などの消化トラブルが起きないかなどもチェックしましょう。
改良点があればOEM企業にフィードバックし、必要に応じて再調整を依頼します。
4.製造・販売に着手する
最終的な試作品が完成したら、製造の最終確認を行い、OEM企業と正式に契約・発注を行います。
製品の成分や生産ロット、品質管理、納期、価格を確認しましょう。
パッケージラベルの成分表示・使用方法・注意事項の明記も忘れずチェックします。
契約を結んだら、販売経路を決定しましょう。主な販売方法は以下の3つです。
- オンライン販売(D2C・ECサイト)
- 実店舗(ペットショップ・動物病院・オーガニックストア)
- サブスクリプションモデル
ターゲット層に合わせて、最適な経路を選択する、または複数の経路を組み合わせるようにしましょう。
CBDペット用品をOEMで成功させるには
CBDペット用品のOEM事業を成功させるためには、信頼できるOEM企業の選定と消費者への適切な情報提供が重要です。
サポートのあるOEM企業を選択
OEM企業によっては、単に製造を請け負うだけでなく、商品開発やマーケティングのサポートを提供しているところもあります。
特に、CBD関連の事業が初めての場合は、開発から販売戦略までサポートが受けられる企業を選ぶと安心です。
サポートが充実しているOEM企業を選ぶことで、スムーズに製品を市場に届けることができ、事業の成功につながりやすくなります。
ペットと暮らしている人への情報提供
CBDはまだペット用品市場では新しい成分のため、消費者へ正しい知識を伝えることが大切です。
公式サイトやSNSにて、「CBDはペットに安全?」「CBDの効果とは?」といった疑問に答えるコンテンツや、CBDの効果と使い方を分かりやすく解説するのが効果的です。
また、獣医師や専門家と協力し情報を提供することで、CBDペット用品に対する信頼性を高められます。
さらに、獣医師監修の解説やレビューを掲載すると、安心感を高められ、購入に繋がりやすいです。
OEMで広がる!CBDペット用品のビジネスチャンス
CBDペット用品市場は、ペットの健康意識の高まりや市場の拡大により、今後も成長が期待される分野です。
OEMを活用すれば、初期コストを抑えながらスムーズに事業をスタートできるだけでなく、独自ブランドの強みを活かした製品展開が可能になります。
今後の市場の動向を捉えながら、安心・安全なCBDペット用品を提供し、ブランドの価値を高めていきましょう。
この記事を監修した人

CBD JAPAN 編集部
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